前回の「ロングトーンやればやるほど下手になる人がいる」説(前編)では、放つ系の人たちはいわゆるようかん型のロングトーンが苦手で、取り組み方によっては身体に不必要な力みが生じ、音色が悪くなってしまうのではないか、という仮説を紹介しました。
しかし、放つ系の人でも楽に良い音でロングトーンを奏でている人も多くいるように見受けられます。今回は、そのような人たちがどのような感覚でロングトーンを吹いているのか、また、ロングトーンが上手くいかない放つ系の人たちはどうしたらいいのか、についての仮説を紹介してみたいと思います。
この一年半の間のレッスンやヒアリングで至ったいくつかの仮説は下記の通りです。
[放つ系のロングトーンのやり方]
◯どうやら放つ系は短い音が得意らしい。なので、まずは短い音で(スタッカートの付いている八分音符くらいのイメージ)で気持ちよく良い音で吹けていることを確認する。頭の中ではその短い音が規則的に鳴っているイメージでロングトーンをする(譜例↓)

◯短い音から始めて、少しずつ長くしていく
◯発音の直後に周りに気付かれない程度にわずかにリリース(結果的に減衰)をして、気付かれない程度のわずかなクレッシェンドをしていく
の三パターンです。他にもいくつかあるのですが、ブログで紹介できそうなものはこの三つです。
文章で説明しにくいやり方は、敢えて掲載していません。興味のある方はレッスンにお越しくださいませ。
ロングトーンが苦手な方は上記を試してみると、変化があるかもしれません。
試してみた結果もお教えいただけますと嬉しいです。というのも、上記の方法はあくまで、放つ系の人にヒアリングをしたことや、放つ系のレッスン生にやってみてもらったら上手くいったことであり、保つ系の私にとっては実感としては理解しづらいやり方だからです。
放つ系の方からフィードバックを頂ければ、さらに皆さんに還元できることも増えていくのではないかと考えています。
ちなみに、吹奏楽部関係の方に「バンド全体での基礎練習、基礎合奏はどのような練習をすればいいですか?」と質問を頂くことがありますが、その際は「ロングトーンとロングトーンによるハーモニー練習は、基礎練習全体の半分の時間に収めましょう。例えば、30分基礎をやるなら、15分以内に収めることをおすすめします」と答えることが多いです。
私が全体基礎練習を指導する際は、ロングトーンの練習はほぼやらないか、やるとしても「減衰型になってOK」ということにしています。
「え、ロングトーンやらないとなると、何をするの?」とお思いになる方も多いと思いますが、おすすめの練習がいくつかあります。ご興味のある方はレッスンにてご紹介させていただきます。
さてさて、ここまでお読みになった放つ系の方々はこうもお思いのことでしょう。
「保つ系の人は簡単にロングトーンができていいなあ」
と。
いやいや、ロングトーンについては確かにそうですが、実は他のところで多大な苦労があるのです。次回は保つ系の哀歌をお聞きください。
次回、
息タイプ その④
「保つ型」の取扱説明書
2024年11月29日
